大山恵みの里公社

大山の恵まれた風土の下に産まれる、作り手のこだわりと温もりがぎゅっと詰まった安心・安全の地元産 。 大山恵みの里公社は地元の思いと愛情を繋ぎます。

【ブドウ】 後藤 修一さん

後藤さん

大山随一、ブドウのプロフェッショナル
木漏れ日に輝く房はジュエリーのよう

マスカット・オブ・アレキサンドリア 数年前、
「大山でおいしいブドウができる。恵まれた土壌もあるので、ワイナリーなどを作ってみては・・・」。
そんな話に地元が沸いたことがあります。
その「おいしいブドウ」とは、まさに後藤さんが作るこだわりの逸品を食べた人から発信されたとも噂されるほど。
今回はそんな後藤さんの“ものづくり”に対する情熱をお伝えしたいと思います。

ハウスの中はまるで別世界。
翡翠(ひすい)のように美しいグリーンの房が、ブドウ棚の奥まで数え切れないほどたわわに実っています。
ズッシリとした重量感。
はち切れんばかりにプルンプルンの粒。
摘み取られるのを今か今かと待っているかのよう。

ブドウの名前は、「マスカット・オブ・アレキサンドリア」

芳潤な香りとさっぱりした甘みがたまらない“ブドウの女王”との呼び名もある品種。どれを取っても見事な出来映えで、ひと目見ただけで、いかに生産者の努力や技術が優れているかということが分かります。

一切手を抜くことのない、丁寧な仕事っぷり。 この立派なブドウの生産者は、この道35年になる大ベテランの後藤さん。
900坪の農園で、マスカット・オブ・アレキサンドリアのほか、濃い紫色の粒が甘くてジューシーなピオーネ、ルビーのような赤い実がみずみずしく輝く甲斐路(かいじ)などを中心に栽培。年間約7,000房を出荷する、大山では数少ないブドウ農家です。

24歳で農業を継ぐ前は、JAに勤務。
仕事でブドウに携わることになり、修行のため1年間本場・岡山へ。ブドウ栽培のノウハウをみっちりたたき込まれ、研さんを積む毎日を過ごしたそうです。
研修終了後は、培った技術を携えて地元でブドウ栽培の普及と指導に奔走していましたが、実験的な栽培をするうちに、いつしか自らが生産農家となっていたのでした。

大胆な決断と緻密な管理
高度な技術で魂のブドウづくり

技術的に難しい部分があり、手間もかかるブドウ栽培。
土づくりにはじまり、剪定、水や肥料の配分や温度管理、受粉、房や粒の数調整、袋かけなど、気を遣うことがいっぱい。
「水やりや受粉はタイミングが大事。最初たっぷりやると細胞分裂が盛んになって、途中からストップすると劣化防止になって玉太りが良くなる。受粉は、時期などが異なると生理障害を起こして、黒いシミができてしまうんですよ」と後藤さん。
また剪定には、枝についた芽を2つほど残して切る短梢(たんしょう)剪定と、5〜6個残して切る長梢(ちょうしょう)剪定とがあります。研修に行った岡山では短梢剪定が主流でしたが、後藤さんは「この土地にあっているし、いいものができると確信しています」と、あえて長梢剪定で栽培することに

ハサミの入れ方ひとつで房のつき具合や味を左右する剪定は、後藤さんの長年の勘と技術がものをいうところ。枝が長いと、根元と末端とではブドウの味が変化してしまいがちなので、木全体に養分をいきわたらせ、味を一定に保つのも難しいとも言われているのですが・・・。
そして房や粒の間引き、大きさの調整、シミの有無等をチェック。高いブドウ棚を見上げ、一つ一つの房に手を伸ばして行う作業は体力的にもきついはず。
しかし、“一房入魂”をモットーに掲げる後藤さんは、一切手を抜くことのない、丁寧な仕事っぷり。
流れ落ちる汗と真剣な表情に、ブドウづくりに懸ける意気込みがズシンと伝わってきます。

あの話題なブドウも栽培スタート
新たな品種で将来ビジョンを模索中

瀬戸ジャイアンツ JA時代の経験もあってか、後藤さんはとても研究熱心。
通常の生産に加え、新たな品種の実験的な栽培にも取り組んでおり、特に5年前から挑戦する粒に桃のような割れ目が入った「瀬戸ジャイアンツ」には相当な気合の入れよう。
この「瀬戸ジャイアンツ」、皮が薄く、種なしで大粒、サクサクッとした食感と酸味の少ない甘さに市場は高評価で、質のよいものならかなりの高値がつくことも。
しかし、枝が弱く折れやすく、ジベレリンの処理のタイミングが難しいといった問題点もあり、一朝一夕にはいかない難しさがあるようですが、できあがったは、本場をしのぐほどの味とすでに親しい関係者の間でも評判の品に。

また、2006年に品種登録されたばかりの「シャインマスカット」の苗木も取り寄せ中で、「新たな目玉に」という構想が後藤さんの頭の中には描かれています。

最近、息子さんもブドウづくりの道に加わりました。
新品種と農園の後継者。
どちらもまたまだこれからとはいえ、後藤さんのビジョンには明るい日射しが差し込んでいるようです。

ページのトップへ