味を極めたプロの料理人が絶賛!
主婦の間でも話題を呼び、店頭並べば即完売に

赤い葉脈がきれいな
スイスチャード、ピリッと辛いわさび味の
レッドマスタードに
グリーンマスタード、
ハーブのルッコラ、さっぱり味の
サニーレタス、
レッドオークetc……。
色や形、味が違う10種類以上のサラダ野菜がそろう原さんのベビーリーフは、地元のホテルや皆生温泉の老舗旅館をはじめ全国各地のホテルやレストランがこぞって使用する、プロの料理人絶賛の代物。
シャキシャキしてみずみずしい食感、一つ一つ味の違いがはっきりしていて、苦みや辛みの中に甘みもたっぷり入った力強い味だと大評判。
大山町がコーナー展開する地元スーパーに並ぶや否や、シェフに劣らぬ舌を持つ主婦たちがベビーリーフ目当てに行列をつくることもあるそうで、青果担当者もビックリするほどの売れ行きを誇っているのだとか。
そんなアイドル並みの人気の秘密は、大山の北壁を望む淀江平野、高台から眺めると中央にドンと腰をすえるよう立つビニールハウスの中にあります。
陽光を浴びて輝くハウスの前には、「こだわり野菜工房」の看板。
中に入ると、栽培用の棚がハウスの奥までビッシリと並んでいて、その周りを取り囲むグレーのパイプはまるでジャングルジムのよう。整然とした様子で、きっちりと管理されていることがうかがえるのですが、一体どんな仕組みになっているのかを聞くと、取材班もその内容が信じられないほどの衝撃を受けることとなってしまいます。
土を使わない魔法のシステム
仰天のエコロジー栽培で農業に革命を起こす

控えめな笑顔で迎えてくれた原さんの話を聞いて目が点に・・・。
野菜が植えられている培地は、土ではなく、生ごみや残飯などを発酵処理してできた堆肥だというのです。
処理と同時に、生ごみ特有の悪臭を放つガスが発生しますが、その臭気ガスも栽培に利用。ガス吸収装置へ送られ、水と反応させて、肥料分を含んだ散水用水に変えられるのです。
また、反応後のガスはブロアーで培地へ送風、堆肥に含まれる土壌菌を増殖させるために使われるのだとか。
要するにここでは、生ごみを余すところなく使い尽くして野菜づくりをするという、とことんエコロジーで画期的な栽培方法が行われているのです。
その名も「エコ栽培システム」。
ハウス内を縦横無尽に走るパイプは、肥料分を含んだ水やガスを送り込むためのものだったと分かりました。
見た目でなく、味と品質で勝負!
大山の伏流水も美味しさの決め手

30年以上養豚業を営んでいた原さんが、法改正や体力的な問題で野菜づくりに転向したのは平成10年のこと。
「やるからには、安心して食べられる美味しい野菜をつくりたい」という強い意志を持っての、思い切った転身でした。
野菜を見た目で判断するという今の規格や風潮に疑問を感じており、一番のこだわりは、野菜本来の“味”を引き出すことであり、生で食しても“安心・安全“なこと。
思いを胸に農業改良普及所に相談に行きましたが、農薬のことには詳しくても、無農薬や無化学肥料栽培に関する現実的なアドバイスを得ることはできなかったそうです。
そこからはまさに手探り。
従来の栽培方法ではなく全く新しい方法はないかと模索していたとき、原さんの考えにピッタリはまったのがこの「エコ栽培システム」だったのです。
しかもこのシステム、出雲にいる原さんの弟さんが開発したものだというから、再びビックリ。
栽培装置を自分なりにアレンジしたり、野菜それぞれの個性的な味が出せるよう試行錯誤を重ねました。
さらに大山の伏流水で、「名水百選」に選定されている「天の真名井」と同じ水を使っているのもこだわりの一つで、あのうま味の奥にはこうした大山の恵みもしっかりと濃縮されているのです。
収穫は、一緒に働くグループのおかあさんたちが、1枚1枚丁寧に手摘み。
普通は2日ほどでしおれてしまうそうですが、原さんのベビーリーフは、保存方法によっては10日から2週間はもつそうです。
驚くべきは、たとえ葉がしおれたとしても、水に浸ければ・・・・、まるで魔法をかけたようにピンと張りが復活。見た目には新鮮なものと何ら変わりありません。
細部まで心遣いが行き届いている生産工程や品質は、原さんの実直で几帳面な人柄がかいま見えるようです。
こうして手塩にかけて育てられた野菜たちは、正真正銘の無農薬・無化学肥料栽培。
・・・にもかかわらず有機JAS認証を得ることができないのは、培地が堆肥のみで、土を全く使用していないからだとか。
う〜ん、実に残念……。
しかしその実力は、全国区で引っ張りだこになっている現状から見ても明らかで、食に対する考え方が変わりつつある一般市場での需要も赤丸急上昇中。原さんのベビーリーフは、これからの食卓に欠かせないものになりそうです。