○大山町地下水保全条例

平成24年3月28日

条例第4号

目次

第1章 総則(第1条―第6条)

第2章 保全地域の指定(第7条)

第3章 地下水採取の規制(第8条―第20条)

第4章 雑則(第21条―第27条)

第5章 罰則(第28条・第29条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、本町における地下水が豊かな森林で長年にわたり蓄えられた大山の恵みとして、町民共通の貴重な財産であり、町民の福祉の増進に沿うように利用されるべき資源であるとの観点から、地下水の採取について必要な規制を行うとともに、町、町民、事業者等が協働して限りある地下水の保全を図り、もって町民の福祉の増進に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 地下水 井戸により採取する水(温泉法(昭和23年法律第125号)第2条第1項に規定する温泉、鉱業法(昭和25年法律第289号)第5条に規定する鉱業権に基づいて掘採する同法第3条第1項に規定する可燃性天然ガスを溶存する地下水並びに河川法(昭和39年法律第167号)第3条第1項及び第100条第1項に規定する河川の流水であることが明らかなものを除く。)をいう。

(2) 井戸 掘削し、又は動力を用いて地下水を採取するための施設をいう。

(3) 町民 本町に住所を有する者をいう。

(4) 町民等 町民及び町内に滞在する者並びに町内に所在する土地、建物、事業所等の所有者及び管理者をいう。

(5) 事業者 町内において、営利等を目的として事業を行う個人、法人又は団体をいう。

(6) 採取者 町内において、第9条第2項の規定により地下水の採取の許可を受けた者及び第13条の規定により地下水の採取の届出をした者をいう。

(町の責務)

第3条 町は、地下水の保全に関し必要な調査及び地下水の状況その他必要な事項の情報を提供し、意識の啓発を図るとともに、町民生活に支障が生じないようにするための地下水の適正な保全に係る施策を講じなければならない。

(町民等の責務)

第4条 町民等は、地下水が貴重なものであることを認識し、節水、緑地の保全等により自ら地下水の保全に努めるとともに、町が行う地下水の保全に係る施策に協力しなければならない。

(事業者の責務)

第5条 事業者は、地下水が貴重なものであることを認識し、事業活動に際しては、地下水の保全のために必要な措置を講ずるとともに、町が行う地下水の保全に係る施策に協力しなければならない。

(採取者の責務)

第6条 採取者は、地下水採取量の縮減に努めるとともに、地下水のかん養等自ら地下水の保全のために必要な措置を講ずるとともに、町が行う地下水の保全に係る施策に協力しなければならない。

第2章 保全地域の指定

第7条 この条例で地下水の保全を行う地域は、大山町全域とする。

第3章 地下水採取の規制

(許可の申請)

第8条 町内で地下水を採取しようとする者のうち、次の各号のいずれの要件にも該当する井戸(以下「許可対象井戸」という。)を設置し、地下水を採取しようとする者は、工事に着手しようとする60日前までに町長に申請し、許可を受けなければならない。

(1) 吐出口の断面積(同一敷地内において吐出口が2以上あるときは、その断面積の合計)が6平方センチメートル以上の揚水機を設置する井戸

(2) 定格出力(同一敷地内において揚水機が2以上あるときは、その定格出力の合計)が0.4キロワットを超える揚水機を設置する井戸

(3) 側管の口径が66ミリメートルを超える井戸

2 前項の規定による申請をしようとする者は、試掘前に町長に届出をしなければならない。

3 国又は地方公共団体が地下水を採取しようとするときは、町長との協議をもって第13条の規定を準用する届出を行うものとし、この場合、第1項の許可があったものとみなす。

(許可又は不許可の決定)

第9条 町長は、前条第1項の許可の申請を受理したときは、次条第2項各号のいずれかに該当するものを除き、その許可の適否について大山町環境審議会条例(平成17年大山町条例第134号)第1条に規定する大山町環境審議会(以下「審議会」という。)の意見を求めるものとする。

2 町長は、前項の許可の申請を受理した日から起算して60日以内に許可又は不許可を決定し、その旨を当該申請者に通知するものとする。

3 町長は、前項の許可の決定に際し、必要な条件を付することができる。

(許可の基準)

第10条 町長は、第8条第1項の許可の申請があった場合においては、当該申請内容が、次の各号のいずれにも該当するときでなければ許可をしてはならない。

(1) 県又は町が定める土地利用計画等に反しないこと。

(2) 井戸の規模に応じた処理能力を有する排水施設が設けられていること。

(3) 地下水の採取量及び水位を測定できる水量測定器が設置されていること。

(4) 大山町水道事業の設置及び給水に関する条例(平成17年大山町条例第177号)第2条第2項に規定する給水区域への給水及び他の地下水の利用に支障がないと認められること。

(5) 採取する地下水を申請の用途に供することが必要かつ適当と認められること。

(6) 用途上、他の水源をもってその地下水に替えることが困難であると認められること。

(7) 関係町民等に対し地下水採取に係る計画の説明と理解が充分されていること。

2 町長は、前項の規定にかかわらず、次に掲げる用途に供する場合は、その許可をすることができる。

(1) 農業用水

(2) 公共の福祉に要する生活用水

(3) 広く町民の福祉の増進が期待できる場合であって、町長が特に必要と認めたもの

3 町長は、本条の許可要件を変更し、又は廃止しようとするときは、審議会の意見を求めるものとする。

(水量の影響調査)

第11条 第8条第1項の許可を受けようとする者(以下「許可申請者」という。)は、当該井戸で地下水を採取した場合に、周辺町民等が利用する地下水の水量に及ぼす影響を事前に調査しなければならない。ただし、前条第2項各号のいずれかに該当し、吐出口の断面積(同一敷地内において吐出口が2以上あるときは、その断面積の合計)が14平方センチメートル以下の揚水機を設置する井戸については、町長はこれを免除することができる。

2 町長は、第1項の調査の際に町職員を立ち会わせることができる。

3 第1項の調査範囲は、当該井戸を中心に少なくとも半径1キロメートル以内の既設井戸及び河川(以下「調査井戸等」という。)とする。なお、調査井戸等がない場合は、直近の町水道の水源地とする。

4 第1項の調査の結果、周辺町民等が利用する地下水の水量が減少し、その利用に支障を及ぼすことが明らかな場合は、井戸の設置場所の変更等、必要な措置を講じなければならない。

(説明会の開催)

第12条 許可申請者は、当該申請を行う前に関係町民等に対し、井戸の設置工事の内容、前条の調査の結果等について説明会を開催しなければならない。ただし、第10条第2項各号のいずれかに該当し、吐出口の断面積(同一敷地内において吐出口が2以上あるときは、その断面積の合計)が14平方センチメートル以下の揚水機を設置する井戸については、町長はこれを免除することができる。

2 許可申請者は、説明会を開催する場合は、開催する日の10日前までにその旨を関係町民等に公表するとともに、町長に通知しなければならない。

3 町長は、説明会の開催にあたって、町職員を立ち会わせることができる。

4 許可申請者は、説明会を行ったときは、遅滞なくその結果を町長に報告しなければならない。

5 許可申請者は、説明会において関係町民等との協議により必要が生じた場合は、関係町民等の所属する自治会及び事業者、又は用水等の管理組合と協定を締結するものとする。

(設置の届出)

第13条 第8条第1項に規定する許可対象井戸に該当しない井戸(以下「届出対象井戸」という。)を設置し、地下水を採取しようとする者は、工事に着手しようとする30日前までに町長に届出をしなければならない。

(完成の届出)

第14条 第9条第2項の規定による許可を受けた者(以下「許可採取者」という。)又は前条の規定による届出をした者(以下「設置届出者」という。)は、井戸が完成したときは、その完成した日から起算して15日以内に町長に届出をし、その検査を受けなければならない。

(地下水の採取量及び井戸使用状況等の報告)

第15条 許可採取者は、地下水の採取量を毎月記録するとともに、年間(4月1日から翌年3月31日までの期間をいう。以下この条において同じ。)の採取量を町長に報告しなければならない。

2 許可採取者は、井戸の使用状況及び第11条第3項の調査井戸等の水位の状況を毎月記録するとともに、年間の使用状況等を町長に報告しなければならない。ただし、井戸の構造上の制約その他やむを得ない事情により水位の測定が困難な場合は、この限りでない。

3 前2項の規定において、第10条第2項各号のいずれかに該当し、吐出口の断面積(同一敷地内において吐出口が2以上あるときは、その断面積の合計)が14平方センチメートル以下の揚水機を設置する井戸については、前2項の報告を要しないものとする。

(変更の許可等)

第16条 許可採取者又は設置届出者(以下「許可採取者等」という。)が、当該井戸に係る許可を受けた又は届出をした(以下「許可等」という。)内容を変更しようとするときは、町長に届出をし、許可採取者にあっては許可を受けなければならない。

2 第9条第13条及び第14条の規定は、前項の変更の許可等について準用する。

(氏名等の変更の届出)

第17条 許可採取者等は、許可等を受けたものの氏名、名称、住所及び所在地のいずれかに変更があったときは、その変更があった日から起算して30日以内に町長に届出をしなければならない。

(許可等の承継)

第18条 許可採取者等から許可等を受けた井戸(以下「許可井戸等」という。)を譲り受け、相続(法人における合併又は分割を含む。)し、又は借り受けた者は、当該井戸に係る許可採取者等の地位を承継するものとする。

2 前項の規定により採取者の地位を承継した者は、当該承継のあった日から起算して30日以内に町長に届出をしなければならない。

(許可の失効等)

第19条 許可採取者が、許可を受けた井戸につき、次の各号のいずれかの要件に該当するに至ったときは、当該井戸に係る許可は、その効力を失うものとする。

(1) 許可を受けた井戸を廃止したとき。

(2) 許可を受けた井戸の揚水機を動力によらないものとしたとき。

(3) 揚水機の吐出口の断面積(同一敷地内において吐出口が2以上あるときは、その断面積の合計)を6平方センチメートル未満としたとき、又は定格出力(同一敷地内において揚水機が2以上あるときは、その定格出力の合計)を0.4キロワット以下としたとき。

2 許可採取者等は、許可井戸等を廃止したときは、その廃止した日から起算して30日以内に町長に届出をするとともに、当該井戸に必要な処置を講じなければならない。

(許可の取消し等)

第20条 町長は、許可採取者が、この条例若しくはこの条例に基づく規則に違反したとき、又は偽りその他不正な手段により許可を受けたときは、当該許可を取り消し、地下水の採取を停止することができる。

2 町長は、この条例若しくはこの条例に基づく規則に違反し地下水の採取に着手し、又は着手しようとする者に対して、期限を定めて当該工事若しくは地下水の採取を停止させ、井戸を改善させ、又は地下水の採取量を減少させるなど当該違反行為の是正のために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

第4章 雑則

(立入調査)

第21条 町長は、この条例の施行に必要な限度において、職員をして許可採取者等の井戸の設置場所又は当該採取者の事業所若しくは事務所に立ち入らせ、必要な調査をさせることができる。

2 前項の規定により調査を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者から請求を受けたときは、これを提示しなければならない。

(指導等)

第22条 町長は、第8条第1項の許可を受けていない許可対象井戸及び第13条の届出をしていない届出対象井戸を設置し、地下水を採取した者に対し、当該行為を直ちに停止し、この条例に定める適正な手続きをとるように指導又は勧告するものとする。

2 町長は、許可井戸等の付近の水の減少、枯渇、汚染又は地盤沈下への影響があると認められるときは、許可採取者等に対し指導し、若しくは助言し、又は期限を定めて必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(措置命令)

第23条 町長は、前条の規定による勧告を受けた者が、当該勧告に係る措置を怠ったときは、その者に対し、期限を定めて当該措置をとるべきことを命ずることができる。

(緊急時の措置命令)

第24条 町長は、許可井戸等の付近の水の減少、枯渇、汚染又は地盤沈下の現象が生じたときは、期限及び区域を定め、その区域内における許可採取者等の全部又は一部に対し、地下水の採取量の制限その他必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

(措置の届出)

第25条 第22条の規定による勧告又は第23条若しくは前条の規定による命令を受けた者が、当該勧告又は命令に係る措置をとったときは、その措置をとった日から起算して7日以内に町長に届出をし、その検査を受けなければならない。

(氏名等の公表)

第26条 町長は、第20条の規定による許可の取消し等の処分に該当する者があるとき、及び第22条から第24条までの規定による勧告又は命令を受けた者が、正当な理由なくして当該勧告又は命令に従わないときは、町民等への情報提供に資するため、次に掲げる事項を公表することができる。

(1) 氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、名称、所在地及び代表者氏名)

(2) 許可の取消し等に該当する違反の内容又は勧告若しくは命令の内容及び当該勧告若しくは命令に従わない事実

2 町長は、前項の規定による公表をしようとするときは、あらかじめ公表されることとなる者に対し、その理由を通知し、及び意見を述べ、かつ証拠又は資料等を提出する機会を与えなければならない。

(委任)

第27条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

第5章 罰則

(罰則)

第28条 第20条第2項第23条又は第24条の規定による命令に違反した者は、30万円以下の罰金に処する。

2 次の各号のいずれかに該当する者は、20万円以下の罰金に処する。

(1) 第8条第1項の規定による許可を受けないで井戸を設置した者

(2) 第8条第1項の許可を受けるに当たり、偽りその他不正な手段を用いた者

(3) 第16条第1項の規定による許可を受けないで井戸を変更した者

3 次の各号のいずれかに該当する者は、10万円以下の罰金に処する。

(1) 第13条の規定による届出をしないで井戸を設置した者

(2) 正当な理由なく、第21条第1項の規定による立入調査を拒み、妨げ若しくは忌避した者

(両罰規定)

第29条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同条の罰金刑を科する。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成24年7月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の公布の際、現に第8条第1項に規定する許可対象井戸又は第13条に規定する届出対象井戸を設置し、若しくはその設置に着手していた者は、この条例の施行の日から起算して3月を経過する日(その者がその日以前に次項の規定による申請又は届出をした場合にあっては、その申請又は届出をした日)までの間は、引き続き当該井戸により地下水の採取をすることができる。

3 この条例の公布の際、現に第8条第1項に規定する許可対象井戸又は第13条に規定する届出対象井戸を設置し、若しくはその設置に着手していた者は、この条例の施行の日から起算して3月以内に、町長に申請又は届出をしなければならない。

4 前項の規定により申請をした者は、第10条の規定にかかわらず第9条第2項の規定による許可を受けた者とみなし、前項の規定により届出をした者は、第13条の規定による届出をした者とみなす。

5 この条例の公布の際、現に第8条第1項に規定する許可対象井戸に該当する井戸を利用している者は、この条例の施行の日から起算して9月以内に水量測定器を設置し、設置の翌年度分から第15条に定める地下水の採取量及び井戸使用状況等を町長に報告しなければならない。

(大山町環境保全条例の一部改正)

6 大山町環境保全条例(平成17年大山町条例第133号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

附 則(平成25年3月15日条例第19号)

(施行期日)

1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行以前の許可採取者が、第15条第1項の規定で定めるところにより、採取量を報告するにあたり、水量測定器を設置しないで採取量を把握することについて、町長の承認を受けた許可採取者は、町長が別の定める方法により採取量を測定できる。

大山町地下水保全条例

平成24年3月28日 条例第4号

(平成25年4月1日施行)

体系情報
第8編 生/第5章 環境保全
沿革情報
平成24年3月28日 条例第4号
平成25年3月15日 条例第19号